呼吸器(肺や気管支)にあらわれる病気

どのような病気ですか?1)

IgG4関連疾患の病変が呼吸器に生じたものをIgG4関連呼吸器疾患といいます。涙腺・唾液腺炎や自己免疫性膵炎など他の臓器の病変を伴うことが多く、それらの病変の精密検査の過程で、呼吸器の病変も発見されるケースが多くあります。

主な症状

喘息(ぜんそく)様症状、せき・たん、など

せき・たんのイラスト
せき・たん

診断基準2)

2022 IgG4関連呼吸器疾患診断基準

A.診断基準
  • 画像所見上、下記の所見のいずれかの胸郭内病変を認める。
    肺門・縦隔リンパ節腫大、気管支壁/気管支血管束の肥厚、小葉間隔壁の肥厚、結節影、浸潤影、胸膜病変、傍椎体帯状軟部影
  • 血清IgG4高値(135mg/dL以上)を認める。
  • 病理所見上、呼吸器の組織において以下の①~④の所見を認める。
    a:3項目以上 b:2項目
    • 気管支血管束周囲、小葉間隔壁、胸膜などの広義間質への著明なリンパ球、形質細胞の浸潤
    • IgG4/IgG陽性細胞比>40%、かつIgG4陽性細胞>10cells/HPF
    • 閉塞性静脈炎、もしくは閉塞性動脈炎
    • 浸潤細胞周囲の特徴的な線維化注1)
  • 胸郭外臓器にて、IgG4関連疾患の臓器別診断基準注2)で確定診断された病変がある。
    〈参考所見〉低補体血症
    • 注1)自己免疫性膵炎診断基準の花筵様線維化に準ずる線維化所見
    • 注2)自己免疫性膵炎臨床診断基準、IgG4関連ミクリッツ病診断基準、IgG4関連腎臓病診断基準、IgG4関連硬化性胆管炎臨床診断基準、IgG4関連眼疾患診断基準、IgG4関連大動脈周囲炎/動脈周囲炎および後腹膜線維症診断基準
B.診 断
  • 確定診断(definite):1+2+3a、1+2+3b+4
    組織学的確定診断[definite(histological)]:1+3①~④すべて
  • 準確診(probable):1+2+4、1+2+3b+低補体血症、1+3a
  • 疑診(possible):1+2+3b、1+3b+低補体血症
C.鑑別診断
特発性多中心性キャッスルマン病、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、特発性間質性肺炎、膠原病性間質性肺炎、サルコイドーシス、呼吸器感染症、Rosai-Dorfman病、inflammatory myofibroblastic tumor、リンパ腫様肉芽腫症、悪性リンパ腫、肺癌など
IgG4関連呼吸器疾患の診断アルゴリズム図
IgG4関連呼吸器疾患の診断アルゴリズム